フィフス・エレメント (1997) : The Fifth Element

遙かな未来、地球存亡の危機に立ち向かう男女の活躍を描いたSFエンターテインメント超大作。リュック・ベッソンが16歳の時に思いついた物語を、100億円の大予算を投じて映画化。ストーリーよりも映像やパッションを重視しており、古今東西の作品にインスパイアされた、めくるめくビジュアルが圧巻。

脚本はベッソンとロバート・マーク・ケイメンの共同。撮影はティエリー・アルボガスト、音楽はエリック・セラ、美術はダン・ヴェイル、編集はシルヴィ・ランドラ、衣裳はジャン・ポール=ゴルチエが担当。特殊視覚効果はデジタル・ドメイン社で、視覚効果監修はマーク・ステットソン。未来都市のデザインには、世界的なコミック・アーティストのメビウスとジャン=クロード・メジャースが参加している。

監督:リュック・ベッソン
出演:ブルース・ウィリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ゲイリー・オールドマン、イアン・ホルム、クリス・タッカー

フィフス・エレメント (1997)のストーリー

1914年、ナイル河畔の地下神殿に書かれた古代文字をアメリカの考古学者が解読しようとしていた。火・水・土・風の4つの要素に囲まれた5つ目の何か……その謎に近づいた時、突如、空から巨大な船体が地上に降り立ち、船から出てきた謎の生物たちに神殿を守る神官がかしづく。神殿の壁を開いた生物たちは4つの要素を彫った石を持ち帰った。2214年、NY。正体不明の有機体が地球に接近していた。統一宇宙連邦のリンドバーグ大統領(ティニー・リスターJr.)に接見を求めたコーネリアス神父(イアン・ホルム)は、その有機体が5千年に一度地球にやっくる邪悪な反生命体であること、それを撃退するため、宇宙最高の知力を持つモンドシャワン人が4つの石を持って助けに来ることを告げた。だが、モンドシャワン人の宇宙船は、武器商人ゾーグ(ゲイリー・オールドマン)の手下に成り下がっているマンガロワ人に撃墜されてしまう。地球に持ち帰られた死体の一部から細胞を再生すると、完璧に均整のとれた肉体と緑の瞳を持つ一糸まとわぬ美しい少女が現れた。地球の言語が分からない彼女は研究室の壁を破って外へ飛び出し、地上450階から空中にダイブした。彼女は、元統一宇宙連邦軍の精鋭で、今はタクシー運転手をしているコーベン・ダグラス(ブルース・ウィリス)の車に飛び込む。彼女の美しさにひかれたコーベンは、警官隊を振り切って逃げ去った。彼女の名はリールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。コーベンは地球上で唯一彼女の言葉が分かるコーネリアス神父の元へ連れていき、モンドシャワン人たちが4つの石板を連邦宇宙系で人気・実力最高の歌姫ディーヴァに託したことを知る。彼女は10年に1度、フロストン・パラダイスというリゾート星でコンサートを行い、明日がその日だ。マンロー将軍(ブライオン・ジェームズ)は元部下のコーベンに石を探し出す任務を与える。コーベンとリールーは、ゾーグの部下やマンガロワ人に妨害されながらも何とかフロストン星に降り立った。オペラ・コンサートの夜、マンガロワ人たちが襲撃し、舞台のディーヴァが銃弾に倒れた。瀕死の彼女はコーベンに、石板は体内にあることを告げる。石板を手に入れたコーベンは戦場と化したオペラ座で、彼に付きまとう人気DJルビー・ロッド(クリス・タッカー)の助けを借りて敵を一掃。人心地着く間もなく、あと20分で星が爆破されると知ったコーベンたちは宇宙船で脱出に成功したが、ゾーグは爆死した。一行はナイルの神殿にたどり着くが、反生命体は加速し、1時間52分後に地球と衝突するという。4つの石が揃い、リールーとコーベンの愛し合う力が威力を発揮して反生命体は地球から遠ざかり、危機は回避された。

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